TPP Q&A 上級編

<<著作権分野ではどんな議論が行われているの?

TPPで「アキバ文化」が失われてしまうの?

解答

  • TPPでは、知的財産権が交渉分野のひとつです。そのなかで、「著作権違反の非親告罪化」を米国が提案しているとの報道があります。
  • 「著作権違反の非親告罪化」とは、著作権を持つ人本人の申し出がなくても、刑事罰に問えるようにすることです。日本では現在、著作権違反は、著作権者の申し出が必要な「親告罪」とされています。
  • 著作権違反が「非親告罪化」されると、他人の作品の二次創作(パロディ等)やコスプレなど、いわゆる「アキバ文化」が、著作権者が訴えるつもりがなくても処罰されるようになり、担い手の創造意欲が失われてしまうとの指摘があります。一方で、「非親告罪化」は、マンガやアニメ、映画の海賊版などを摘発しやすくするため、著作権者の売り上げを守り、日本のコンテンツ産業の後押しになる側面もあります。
  • 現在の交渉国により「非親告罪化」というルールでTPPが妥結してしまうと、日本が後からTPPに参加する場合、そのまま受け入れる以外、選択肢はありません。
  • しかし、日本が妥結前に交渉に参加すれば、日本の事情や制度に沿うよう、主体的に制度づくりに参加していくことができます。TPP交渉を機会に、諸外国の考え方(※)を参考に、わが国がどのように著作権を保護すべきか考え、交渉で日本の主張が認められるよう戦略を練ることこそ、「アキバ文化」を守ることにつながると言えます。

(※) 米国やフランスでは、公正な目的、原作と市場で競合しないなどの条件を満たせば、著作権者の許可がなくても、パロディなどを行うことができます。米国ではこれを「フェアユース」と言います。しかし、現在の日本の法律のもとでは、海賊版のような大がかりな営利行為だけでなく、著作権者の許可を得ていないパロディやコスプレなどは著作権違反の可能性があります。日本でもこうした形の著作権の利用を正当な利用として認めるべきか審議会で議論されてきていますが、法律上は認められていません。

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