アピール(2012.11.14)

2012年11月14日

今こそTPP(環太平洋パートナーシップ協定)交渉への参加決断を

TPP交渉への早期参加を求める国民会議 代表世話人
東京大学 教授 伊藤元重
政策研究大学院大学 学長 白石 隆
東京大学 教授 本間正義

 TPPは、世界の成長センターであるアジア太平洋地域における新しい経済秩序形成の礎となる協定であり、貿易投資立国を標榜し、2020年を目途にアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の完成を目指す我が国にとって、これに参加する以外の選択肢はありえないことを繰り返し述べてきた。

 「決める政治」の次なる最重要課題は、TPP交渉への参加であることは論を待たない。現下の苦境にある日本経済を再浮上させるため日本再生戦略の着実な実行が喫緊の課題であるところ、アジア太平洋地域の需要を取り込み、我が国産業の競争力強化に資するTPPへの早期交渉参加は同戦略の中核をなすものである。

 1年前、我が国と同時期にTPP交渉への参加に向けた協議開始の意向を示したカナダ・メキシコの交渉参加が今年10月に決定したのと対照的に、総理の表明から1年以上も「決められない日本」への各国の眼差しは、期待から失望に変わりつつある。
 さらに、米国大統領選後の交渉加速、参加国拡大による事前協議国増加の可能性を踏まえると、交渉参加への機会の窓は急速に閉ざされつつある。総理も先月の国会における所信表明演説において「TPPと、日中韓FTA、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)を同時並行的に推進する」と約束している。
 今月半ばにカンボジアにて開催される東アジアサミットにおいて、RCEPの交渉開始に合意することが予定され、日中韓FTAについても5月の首脳合意に基づき遅くとも年内には交渉開始を宣言する可能性がある。FTAAPを目指すこれらの地域的な枠組みの推進と軌を一にして、TPPへの交渉参加も決断する必要がある。

 TPP交渉への参加決断という、国家の将来、国益を左右する重大な事項は、党利党略を越え、超党派で支持されるべきである。与野党問わず、責任ある政治家は我が国の将来の発展に対して重い責任を負っている。

 TPPと両立しうる持続可能な農林漁業の実現と地域対策の拡充、競争力強化に資する人材の育成・確保、規制・制度改革などに早急に道筋を付けるとともに、総理のリーダーシップにより、今こそTPP交渉への参加の決断を表明されることを強く望む。

以上

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